私が自転車遊びの根城にさせていただいている南米商会(福岡市早良区藤崎)は、全国にお客さんがいらっしゃいます。わざわざ九州の片田舎のショップを気にかけていただくだけあって、自転車に対する愛情と深い造詣をお持ちの方ばかりです。
その中のお一人、名古屋在のNさんは、もちろんロードも何台もお持ちですがピストラーダにずっぽりはまっておられます。久しぶりに近況をお知らせいただくとともに、ピストラーダの乗り方について、大変興味深い話をたくさんご教示して下さいました。
これを読むとピストラーダは、
信号すら守れない社会的幼児たちが乗り回している乗り物とは全く違う、大人の遊びだということが良く理解できます。Nさんの了解をいただき、ご紹介することにしました。

狭い道での車とのすれ違いの時には、自転車から降りてやり過ごしたほうが、安全です。
固定歯はかなりスローがきき、スタンディングもフリー付きよりも楽にできるそうです(僕はできません)。でも一旦バランスを崩すと、立て直しが難しい。
交差点などでちょっとでも危ないなと思ったときは、歩いて渡るようにしています。常に安全のマージンをフリー付の3倍くらいに見込んでおくと良いと思います。
相手との距離がフリー付で20mになったら回避行動に入るのなら、固定歯の時には60mに入ったら回避行動に入ると良いのではないでしょうか。
僕はペダル、シューズはマウンテンバイク用の物を使っています。それはペダルを拾いやすいということもありますが、自分の脚力を超えた上り坂に出くわしたときは、躊躇なく自転車から降りて押すことにしているからです。
固定歯は引き足を思ったよりも使うようで、ビンディングペダルの調整は、フリー付きよりも少し固めにしています。
一度上り坂でペダルから足が外れて、えらい目にあいました。チェーンの張りは、「ちょっと緩いかな」と思う程度に調整しています(チェーンの下側で2.5〜3cm)。チェーンの張りがきついと、膝に負担がかかるような気がするからです。
またギヤ比を変えたときには、リヤブレーキの調整も忘れずに。ロードエンドがなぜ少し傾いて付いているのか、トラックエンドに乗って始めてわかりました。この辺は南米の社長さんがついているのだから、いらんお世話ですね。
街でふらふらと走っているピスト乗りを見かけるたびに、これ以上ピストは流行ってほしくないと思います。流行り物に飛びつく輩は、流行が廃れればやめれば良いのですが、僕のように固定歯にドップリつかっている人間にとっては、固定歯はやめることができない存在だからです。

pista_masi01.jpg (198246 バイト)ロードに出る際は、車輪のナットを外す時に使う工具を忘れないこ と。
パンクした時に、車輪が外せないでは立ち往生してしまいます。 この工具はスパナ型のものより、メガネ型のものが、ナットの角を なめないですむので良いと思います。
後は自分の自転車に必要な アーレンキー数本持てば良いので、折りたたみナイフ形の工具を持 つより軽くすみます。
「ステムは『高く遠く』が基本」と南米の社長さんに教えてもらいましした。特にピストラーダに慣れないうちは、視界を広くするとい う意味でも、ステムは高めに設定したほうが良いと思います。逆に サドルはフリー付きよりも、5〜8mmほど低くした方が、足つき もしやすいし、下り坂で脚も回しやすいと思います。下り坂でケイ デンスは130以上になることもあります。この時にサドルが高い と、お尻が踊ってしまい、自転車自体も踊ってしまいます。
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