持ち主に愛され、可愛がられていたバイクも長い年月のうちに壊れ、また、朽ちていきます。なかには良い持ち主に恵まれないままプロショップの隅で眠ったままのバイクもありましょう。
こうしたバイクのフレームが、何本か私のもとで復活の時を待っています。
狭い我が家にそうそうたくさんは置けないとは思いながら、何かの縁があっての邂逅です。ピカピカの新車時代、オーナーに愛されていたころの姿に少しでも戻してあげたい、と思っています。

塗装終了>2010/6/12
補修なったフレームと切文字屋さんで作ってもらったステッカーを大阪の塗装屋さんに送って、待つこと●週間。フォーククラウンのメッキがやれ始めていたので(イタリアのメッキ、昔から悪かったけど、最近のは目を覆うばかりですな)、これもやり替えたので時間はかかりましたが、出来映えはご覧の通り。
この胴抜きがステッカーだとは、よほど詳しい人でないとまず分からないと思う。赤の色味も切文字屋さんが意地になって色合わせしただけあって、見事に再現されています。
やや金色がかったパールホワイトもかなり雰囲気を再現できています。
とんまなことに、元はヘッドも赤で抜いていたんだけど、指定を忘れたので白地のまま。
まぁこれでも構いませんが。
大事にしまい込んでいるヘッドマークを付けて、組み上げれば完成ですが、こやつが長期入院している間に、3台ほど繁殖してしまったので、はて? どこに納めるか? ですね。
ヘ(^^ヘ)(ノ^^)ノ

ヘッドマーク付けると締まるね>2010/7/3
パーツを組む前に、大切にとっておいたヘッドマークを貼り付けます。元は極小の鋲で左右2か所留めていたのですが、こんな小さな鋲も、鋲を打つ道具もないので両面テープ止め。きちんと脱脂さえすればそうそう外れることはありません。
ところで、MASIのヘッドマークは実にたくさんの種類があって、それも時代ごとにちゃんと変遷してれば未だしも、突然出ては消え、また復活する、といういい加減さ。
ヘッドマークなどをたくさん集めているアメリカのサイトがあって見応えがあります(ちなみにここ、拙HPも紹介してくれてます。「Cool Japanese Site」だってさ!)…んが、これ以外にもアルファベットだけのとかもあって、全部知ってる人いるのかいな?
ところが私の手元にある5本のフレームのうち、楕円形のシールを使ったグランクリテリウム以外は、なぜか全部左の写真のタイプ。同時期にオーダーした中にはビゴレリを模した楕円のヘッドマーク(本来大変古いマーク)の人も結構いたのになぜかン本とも変わり映えしませんな。
と、仲間に譲ったアルミ・カーボンが楕円だった。引き取ろうかいな?
へ(^o^)/

風を切って再び>2010/8/14
復元できたフレームに、以前使っていたCレコを組み付け、マスターオリンピックに長期貸与していたホイールを召し上げて、無事に元通りの姿になって、3年半に及ぶ入院生活を終えて我が家に戻ってきました。
復活後の初乗りは、瑞梅寺ダムまで往復40km強のポタリング。快走できる田舎道、そこそこの登りもあって短いけれども楽しめるコースです。
やっぱり硬くて、低中速は何かはっきりせんけれども40km/h近くから伸びるのは以前通り、登りも重たいギアをかけんとおいしくないのも同じ。
ただ、リアの突き上げがちょっと優しくなってないか? 相対的に、あれ? こんなにしっかりしたフォークだっけ?というのも正直なところ。
あと、走り出しからしばらくどんよりと重たい感じがしていたはずだけど、これが消えてる。仲間に話したら「ダウンチューブを切って差し替えたんで、残留応力が抜けたんじゃないですか」と。
確かにダウンチューブ切った途端にずれたらしいので、けっこう歪んでいたのは間違いないですが。
ともあれ、一番おいしい40km/h以上で延々と走る力はないけれども、ひとりでのんびり走る分には何の支障もなし。50代も半ばを過ぎた人間が気持ち良く風を切って汗を流すのに、付き合ってもらう相棒が、1台戻ってきた、というところでしょうか。
ん? マスターオリンピックのホイールを何とかせねばならんな。ネメシス32H、誰か新品ストックしてませんか?
へ(^o^)/