2009年夏
平田先生が、自転車に乗り始めて間もなく始めたお盆ツーリング、今回の四国行でめでたく日本一周達成です。ここには2000年以降を納めさせていただいて、ご覧の通りたくさんの出会いを楽しんでおられますが、近年は遠方の友人と旧交を温める絶好の機会となっているようです。初めての土地での単独行、仲間が車でフォローしてくれるほど心強いことはない。たとえ、途中で車組が観光、宴会モードに入ったとしてもです。(*^_^*)

8月14日 「自転車専用道路とトンネル」(奈半利〜高知〜寒風山トンネル〜西条) 151km
蔵空間・茶館のご主人に勧められた高知安芸自転車道を走る。
安芸漁港から西へ15km、隣の芸西村まで海沿いを走る人と自転車の専用道路だ。土佐電鉄の路面電車跡を利用した自転車道路で景色抜群。太平洋が水平線まで見えたり木々のトンネルを抜けたり民家の間を走ったり。その民家の人に話を伺うと当時電車が走ると家が揺れたそうな。
高知市から、和紙で知られるいの町を経由して仁淀川沿いを遡る国道194号線に入る。
先ず目に入ったのが沈下橋、欄干がなく水量が増して橋が沈んでもOKなんだ。まわりの山の風景にも溶け込んでいる。194号線は高知と瀬戸内の愛媛県西条市を結ぶ。距離は88kmと短いが途中のトンネルが長い。
いの町から30kmは、あまりきつさを感じない登り勾配だが、四国山地にさしかかると急に険しい山岳道路になる。標高700mのところにまず新大森トンネル(全長1184m)が現れ、しばらくすると本川トンネル(全長1382m)を通過する。やれやれと思ったところに道の駅「木の香」があり、ここで吉野川源流に足をつけリフレッシュ。
ソフトクリームを食べながら、多分最大の難所、寒風山トンネルの事を聞くとあと2km先とのこと。
それまではたいした登りではなさそうなので急に元気になり、大げさだが決死の覚悟でのぞむ。
今日のメイン「寒風山トンネル」は日本で一番長い無料トンネルで、全長5432m。高知県側からはゆるやかな下りとなる。
サングラスをクリアレンズにし、テールライトを2個点滅、ストップウオッチを押してスタートする。
トンネル内は片側一車線だがゆとりがあり全くの直線、路面が濡れているが滑る感じはないし車もそんなに多くない。トンネル内はひんやりと気持ちよい。
スピードメーターは40km/h前後。通過後タイムを見ると8分25秒だった(注:平均38km/h程度になります)。旅行計画時はビビッていたが快適だった!
そこからは一気のダウンヒルで今日の宿泊場所、西条アーバンホテル着。今日も車組より早く着いた。一度も合流なし。いの町で買った和紙の絵葉書で暑中見舞いを数枚出す。ホテルの最上階の風呂から石鎚山がきれいに見えた。

本日の走行データ
D 151km
T 6:30
A 23.1km/h


8月15日 「しまなみ海道」(西条〜今治〜しまなみ海道〜尾道) 114km
昨日までは車にリュックを預けて身軽だったし、例え別行動していても何かあったらサポートしてもらえるという安心感があったが、今日は一人旅。朝から小雨模様だが暑くないので良しとして、皆さんとお別れしてスタート。
今治までは分かりやすかったが、いざしまなみ海道に入る段になって、自動車専用道に紛れ込んでしまい苦戦する。道を尋ねながら自転車道を探し、サイクリングターミナル「サンライズ糸山」でしまなみ海道10周年記念の優待割引(半額)クーポンを250円で購入。先ず最初に来島海峡大橋全長4キロを渡る。
人と自転車と原付は車と違う方法をとる。

橋のアプローチは、どこもらせん状もしくはつづら折になって道幅も狭くゆっくり走らないと危ない。
それにぐるぐる回って降りて行くので、方向感覚がなくなり自分の目指す方向(尾道)がわからなくなる。一箇所だけ尾道方面の看板があった。
雨が降っているので地図を出せなかったのもあるが、方角に不安を感じながら走っていた。当初、しまなみ海道は70kmだから3時間あれば走れるだろうと思っていたのだが、そんなこんなで4時間はかかった。
ならば、もっとゆっくりあっちこっち寄ってみれば良かった。
向島からは南米の朝練仲間、アヤベーダさんに聞いていたようにフェリーして正解だった。福本フェリーの料金は自転車込みで70円。わずか3分間で目の前がJR尾道駅だった。

本日の走行データ
D 114km
T 4:55
A 23.1km/h
これでつぎはぎながら日本一周したことになる。
宗谷岬を通過して最終目的地知床斜里に向かってを走っている時、感涙した記憶がある。
今回はなぜかやり残しがあるような気がしている。
T君が電話してきて「来年どうする?」
生きていたらまた走ることになりそう…