2012年夏
日本(ひとりリレー)縦断を終えた後も、旧友のサポートでお盆の気ままな旅を続ける竹藪センセ。今年は静岡から甲府市へ。勝沼ワインを堪能した後、清里から諏訪湖を経て伊那へ。センセは今年、敬老パスをもらう年齢になりました。気弱なことを言っておりますが、ナニ、まだまだ元気ですよ。


8月14日(富士見高原〜諏訪湖〜伊那 72km) 
昨夜から降り続いている雨の中、T君と朝の散歩。ペンション前の道路は川のように水が流れ今日は走れそうにない。朝風呂に入り朝食後もゆっくりくつろぎ、宿泊している人達もみんな出発していくので外へ出てみると、雨がやんでいる。
T君に“走るか?”と言われ自転車を車から出し組み立てる。
茅野までは下りで高原の中を走る快適路線、パラパラ降る雨の中を1時間でJR茅野駅に到着。車組と落ち合い辰野で昼食にしようと打ち合わせ。諏訪湖の南側を走り釜口水門を左折して中央本線沿いに県道14号線でJR辰野駅にちょうど12時に到着。車組は昼食の場所を探しているのでしばらく駅の中で待つ。
昼食は駅から数分の蕎麦屋さくら。清里の田舎そばと違い上品であった。
今日はまだ元気、伊那まであと20km走り終了とする。

本日の走行データ
T:2:59
D:72.2km
M:60.8km/h
A:24.1km/h
本日のコース

車の後部座席でうとうとしながら中央高速道路〜国道151号線で東栄温泉に寄り佐久間のT君宅へおじゃまする。
翌日は雨で天竜川を眺めながらの散歩のみであった。
走行データをみると毎日の実走行3時間前後、数年前の半分である。
帰宅してみると敬老会の案内が母の分と2通届いている。

センセをサポートする同級生の一人が文中にも度々出ている佐久間のTさん。これまで感想を寄せていただいてなかったので、センセが「書かせる!」つて、寄稿していただきました。m(_ _)m
なお文章に「先生」とあったのをセンセのたっての希望で、「君」としました。同じ職業だし、同級生だし。
65歳の壁
この夏の「男の旅」のスタートは平田君の「おい、65歳になったら早速介護保険料の値上げを言ってきたぞ!」でスタートした。T君もS(私)も同じく昭和22年生まれ。今回は今までになく年齢が話題となる旅だった。
平田君が自転車で汗をかいているとき、私とS君は自動車で移動。毎度のことながら自転車のペースに合わせているので車も一般道を走ることになり、お盆のラッシュにも遭わずにあちらこちらと観光しながらのゆったりとした旅である。
夜の宴会(?)は平田先生の独壇場で、甲府のワインバーでは気が付けば隣のテーブルの若いカップルと意気投合、年の差はどこかへ消え去っていた。
しかし3人になると何度か「いつまで診療を続けるか」が話題となり、65歳を意識せずにはいられない今年の旅だった。
Sは、身延山の非情な石段に圧倒され登るのをあきらめかけたとき、近くに無料の斜行エレベーターを見つけ「神の助け」と感謝しつつ利用してしまった。65歳の壁を実感した時だった。(身延山はご存じのように日蓮宗の総本山です、神の助けはちょっと違うと思ったけれども)
さて、絵画好きな二人は自転車の平田君を先行させてこっそり山梨県立美術館にも寄った。65歳以上は常設展の入場料が無料! 喜んで受付に行ったら免許証提示を求められ、SはパスしたがTは65歳に3日足らんと言われ、有料。ここにもお役所仕事の壁がTの前に立ちはだかり、Tは65歳になる前にすでに壁にぶち当たったようだった。 
しかしTとSの目的は常設展ではなく特別展の増田誠の絵を見ることだったので、結果的に二人とも特別展の入場料をちゃんと払ってパリを描いた素敵な絵を堪能することができて至福の時間をすごしたのであった。