2014年晩秋
昨年に続き気候の良い11月に台湾を走った。
今年は南の高雄から太平洋側(東側)を北上し台北まで行けば2年がかりで1周することになるが、距離は600kmに及ぶ。これを日本からの移動日を含め5日間で走るのは老体には酷である。今回も付き合ってくれるINOU君と事前にコース選定や宿泊地の打ち合わせを4回行い、宿泊は高雄、台東、花蓮、宜蘭の都市部に決定。コース途中、列車やバスに乗り、無理なく旅が出来るようにすることは一致。ただし、どこでどうする、はその場で決めることにした。
台湾観光協会に鉄道やバスの情報を問い合わせた。台東~花蓮間の180kmは海線(省道11号線、バス)と山線(省道9号線、鉄道)があり、どちらを選択するか最後まで迷った。そういうわけで、今年は乗り物(火車=鉄道やバス)と、INOUの力を借りながら、アゲンストの風に悩まされながら雄大な景色を眺める旅となった。

11月22日 (台東~池上~光復~花蓮 137km)
計画の段階では8割ほど海線の予定だったが、向かい風が強いので山線(省道9号線)に変更。
ホテル近くの鉄道芸術村(旧台東站)に立ち寄り省道9号線に入ると2%の登りで向かい風。天気は良いし車も少ないのだが気が滅入る。山線は、山と山の間の盆地、平野を通ると思い込んでいたのだがいきなり出鼻をくじかれた。
さんざん登っても下りはあっという間、鹿野のファミリーマートでちょっと休憩。
省道9号線は温泉と米の産地で平野一帯が田園風景だ。中でも池上米は有名で駅弁の池上弁当は台湾の中でもNO.1との事である。
風は枝が揺れるくらい、平地でも時速23km/hぐらいしか出ない。先頭交代しながら反対車線を走るサイクリストをうらやましく思い、しまいには、花蓮まで列車で行って台東まで自転車で走ってまた列車で戻っても時間的には変わらんかも知れん、と2人で愚痴をこぼす始末。
池上は午前10時半通過、まだ昼めしには早い、玉里に12時半着。
せめて130kmは走ろうと、玉里站で光復站の列車時間(自転車をそのまま積み込める)をINOU君にチェックしてもらい駅のそばで池上弁当(玉里なのに?)を食べる。
ここからは峠越えで標高300mぐらい登って少し下った所に、北回帰線のモニュメントが現れた。
光復まであと15km。気を取り直し、相変わらずの向かい風の中を足取り重く走った。
午後4時光復站に到着、コンビニでひと休みして午後5時5分発の区間車(Local Train)に乗る。自転車はそのまま乗せることができるが大人の料金の半額支払う。
出発も花蓮站ひとつ前の吉安站到着も10分の遅れだが、安堵の1時間であった。
吉安站はもう真っ暗でライトを点灯させCullinan hotelへ午後6時半到着。
さっとシャワーを浴び、ホテルのスタッフに夕食の店を聞いて街に出る。
行ったのは「液香扁食店」なんじゃこれは??
飲み物はワンカップ(65元)のみしかないワンタンの店。
味は“絶品”スープにセロリが利いたあっさり味、「地球の歩き方」にも出ているのが後で分かった。

本日の走行データ
T 6:35
D 137km
A 20.7km/h