2016年夏
大学時代の友人達と恒例の夏の自転車旅行、今年は静岡県佐久間町の友人が町の自治会長を引き受けた。盆の時期に家を空けるわけにはいかないとの事なので佐久間を基点とするコースになった。

8月12日 佐久間町〜飯田 85km
佐久間ダムからの県道1号線は、道幅が狭くトンネルも多い。ダム湖に堆積した砂利を運ぶダンプカーが1日300台通るというので、中部天竜〜大嵐間はJR飯田線を利用するつもりでいたが、列車は3時間に1本しかない。T君が砂利運搬関係者に連絡してみると、お盆でダンプカーは休みとのことなので、予定を変更し走ることに決定、これが大正解。
天竜川は川を挟んで静岡県と愛知県に分かれる。佐久間ダムを渡り愛知県側の県道1号線は木陰の中に適度なコーナーが続く。対向車が来ないのでおいしい空気を吸って爽快な気分だ。
実際、熊打バス停まで1時間20分の間に出会ったのは車1台、バイク1台、歩行者1人そしてなんと猿5、6匹。
熊打の少し先の橋を渡り、静岡県に入ったところにJR大嵐駅がある。山が迫り両サイドはトンネルで周りに民家はない。一つ先の小和田駅には車は入れず、民家も1〜2軒しかない秘境駅らしい。対岸の道路から確認しようとしたが生茂った木に隠れてわからなかった。
長野県に入りJR飯田線平岡駅でようやく山の中の町に来たという感じ。平岡ダムを左に見ながらJRぬくた駅を越えたあたりから山岳コースとなり気温もぐんぐん上がってくる。
車が先導してくれる(観光するところがない)ので、どこを走っているかピンときていない。
たぶん県道83号線だったのであろう、30分ぐらい登ってふらふらしていると車が戻ってきて「あと2kmくらい登りがある、乗っていくか?」のひと言にあっけなくダウン。
前輪を外し、さっと車に積み込む。ものの数分で平坦なところに来てまた自転車で走ることにするがここから下りと思ったのが甘かった。しばらくアップダウンがあり、ぐったりした所から今度はいきなりくねくねした下りが始まり冷や汗もの。
どこをどうやって走ったかわからないが、着いたところが「長屋門 桑はら」という古民家レストラン。カレーランチを注文し、まずトイレで顔を洗い席に着いて水を何杯もおかわりする。確かに腹は減っていたが感嘆するようなカレーの味だった。これならT君はまた来るな。
自転車はここで終了。
JA飯田で友人たちは梨の爆買い、次に丸三精肉店に行きT君は大量に買い占め。
飯田市は肉の消費量が全国一らしく、この店は見た目どうってことないが有名店である。
帰りの車の中で爆睡していたら新野峠のまんじゅう屋に着いた。ここでもS君は60個も宅配にしていた。小生は試食の1個と冷たいお茶で眠気から覚めたが、うまい饅頭なのに購入の気力すらわかなかった。
佐久間町に帰ると旧青年団、現在はおじん軍団10数名が川原のキャンプ場に集合して焼肉の大宴会。
阿吽の呼吸で生ビールに始まって、葉っぱと砂糖の入った洋酒“モヒート”、そして次から次へと肉が焼き上がり飲んで食って話に盛り上がり、いつの間にかスウゥーと片付けられてT君宅で二次会だったのだが小生は完全にダウン。

本日の走行データ
T 4:25
D 85.4km
A 20.2km/h

生老病死、人は生まれてきて老いて死んでいく。
60歳になった時はまだ希望に満ちていた。来年の70歳ではどうだろう。
鏡に映る頭は真っ白、目はたるみ顔やあごにはしわができ、耳は遠くなり目はかすむ。確実に老人の姿だ。
ここからはいかに枯れていくかをたのしむ勇気が必要であろう。