以前の記事 新しい記事
新しいパーツやメーカーの噂、非力なローディーの試乗記、複雑怪奇なパーツの互換性をクリアする方法etc・・・。自転車雑誌やプロショップでは相手にされないお話を集めてみました。随時更新します。
ただし、あくまで「噂」と「裏技」です。眉にツバを付けてお読みください。安全のためには「裏技」はお試しにならないほうがよいか、と(^^;) 思います。
(2006/9〜2006/11)

<念願のチェンホイール>2006/9/28
南米商会の古いお客さん、大先輩にレコードチェンホイールを譲っていただきました。もちろん新品、極上品です。
(ちなみに箱は某南米に転がっていたのに詰め替えただけ。元の箱は品物とは関係ないけどもっとすごい)。
スペアパーツの話でも書いた通り、コレクションにいわゆる「定番」は全くなくて、へそ曲がりなモノばかりたまっているのを反省(とゆーのか? (--;))して、一念奮起。かなり無理をお願いした結果です。
その上、ありがたいことに「BBはイタリアンかBSCか、どちらか好きな方を選びなさい」との御宣託。
思わず「両方!」と取り乱しそうになりましたが、辛うじて踏みとどまり、イタリアンにさせていただきました。
いや、本当は両方とも譲っていただきたかったのですが、ここでわがままを言ってはいけません。
・・・・(^0_0^)・・・・ヘ(^o^)/ギャハハ!
\(^^\) (/^^)/
ところが手持ちのフレーム●本は、いずれも90年代以降のものばかり。これとはちょっと時代が違うし、手持ちフレームについては組むつもりのパーツはそれなりにめどが付いております(欠品もあるけど)。
んで、この宝物を何に使うのか?・・・・・ってのが問題。
これから考えなきゃぁね。さて、どぅしよっかな?
(^。^)

<SF:Star Ship Wars 1>2006/10/10
遠い遠い昔、遙か彼方の銀河系での出来事。
銀河系の東の果て、小さな惑星に小型宇宙船を得意とするメーカーが2社ありました。
かつて銀河系全域を巻き込んだ大戦争で、東の果ての惑星は大きな痛手を受けました。その後立ち直り、以前にも増して力を付けていたころはたくさんのメーカーがありましたが、かつて勢力圏に置いていた近くの新興惑星のメーカーが銀河系の市場を席巻、東の果ての惑星でバックヤードビルダーを除いて残ったのは、超一流メーカーを親会社に持つこの2社に、事実上なってしまいました。
さて、長い歴史を持つ老舗の2社ですが、ここ数年、親会社が対照的な対応を取るようになりました。
1社の親会社は「全体から見れば小さな規模だが、復興期に果たした役割は忘れない。絶対に潰さないから頑張れ」と全面的に応援します。
一方の親会社は「元々、小型宇宙船が主力事業だったのは十分理解している。しかし、親会社とて新興惑星のメーカーと厳しい競争を強いられているなかで、例外はない。赤字を出すような事業を続ける余裕はない」と、突き放しました。
さて、二つのメーカーは生き残ることができるのでしょうか。

<SF:Star Ship Wars 2>2006/10/17
遠い遠い昔、遙か彼方の銀河系での出来事。
親会社から突き放されたメーカーと、励まされたメーカー、2社は対照的な行動を取るようになります。メーカーがわかりやすいように励まされたメーカーをB社、突き放されたメーカーをP社と仮に呼びましょう。
B社は、ライバルであるはずの新興惑星の大手と手を結びます。最初は普及価格帯のものだけをOEM供給させていましたが、しっかりした技術を持っていると見るや、話題の非金属系の新素材を使った高級品も積極的にOEMさせるようになりました。同じ所に発注する別のメーカーとも縁をつないでネットワークを形成していきます。
一方のP社。高い技術が自慢で金属系の新素材に意欲的に取り組んでいたのですが、いつの間にか、大変内向きになってしまいました。自慢の新素材マシンは、生産設備の更新をしないために、最新の設備を持つ他の星系のメーカーに比べて仕上げが雑、と言われる始末。ユーザーの好みに応じて製作してくれるオーソドックスな素材の宇宙船は、なかなか評価が高かったのですが、最近はセールスもとんとご無沙汰で、ディーラーからも忘れられる始末。
さて。明暗を分けた2社。これからどういう道をたどるのでしょうか。

<イタリアの実力>2006/10/29
完成したばかりのORIA製フルカーボンフレームで、朝練フルコース(福岡市早良区藤崎〜三瀬峠旧道〜雷山林道〜長野峠〜加布里漁港〜糸島海岸〜藤崎:約85km)を走ってきました。
最新のカーボンフレームにありがちな、振動吸収は良いけれど硬くて、ばててからは素人の手に負えないのでは、という不安があったのですが、その心配はありませんでした。
特に印象深かったのが、狙った通りに曲がれる素直な操縦性と、長野峠の荒れた路面の下りでも全く不安を感じないヘッド回りのしっかり感。双方は関係しあっているのでしょうが、ヘッドチューブ内側にケブラー繊維の層がありましたので、これが効果を上げているのかも。
いかにもイタリア車らしい直進性や、踏み出しの軽さ、登りでの反応も良かったです。
へばってくると、さすがにクロモリフレームほどごまかしは効きませんが、それでも何とか仲間に付いていけるのですから、意外に優しいフレームでもあります。仲間内からは「LOOK565に良く似た乗り味」「LOOK585から上品なしなやかさを取り除いた感じ」との声も出ています。ヘッド回りはこっちの方がしっかりしているように思えますが・・・・。
フレーム単体で1.2kgと超高級カーボンフレームに比べると重たく、さほど軽いカーボン素材を使っていないと推測されます。それが返って優しさにつながっているのかなぁ、などと話したりもしました。長めのリア・センター(415mm)やシートステイ、チェンステイの微妙な曲げ具合ももちろん乗り味に貢献しているのでしょう。まぁ05レコードと通常のホイールを使って7.6kgに収まるのですからこれ以上は贅沢というものです。
一連のLOOKなどのように、これより高い性能のフレームは他にもありますが、これだけしっかりしたものを造って値段は200K以下、というのはやはりすごいことだなぁと思いますよ。
さてこのフレーム、国内では「ACOR」というブランドで売られていますが、製造元はイタリア・オーリア社です。自転車歴の長い方はご存じかも知れませんが、元々クロモリやアルミパイプを供給している素材メーカーでした。カーボンが注目され始めてフレーム一体で成形できる窯を設備投資し、OEMメーカーとしての顔も持つようになりました。
パイプを接着して造るラグ式と違いモノコックを成形する窯は大きくて大変高価な物です(1億円近いとか)。自転車を手掛けているのは、イタリアではここしかない、とも聞きました。現在でもP社、C社、M社などのOEMを引き受けているそうな。まぁOEM、それもこれだけ有名なメーカーのものを引き受けている、というのは技術力が高い証明でありまして。それが自社製であることを隠さずに売っているわけですから、悪いわけはない、と言うことです。
ちなみにこれをショップオリジナルとして販売している国内の有名自転車店もありますよ。これも、さすがというべきでしょう。

<使用上の注意:ウルトラトルク>2006/11/16
某特派員の報告です。話題のカンパ・ウルトラトルクの使用上の注意。
1.専用工具でBBを浚えて下さい。
2.専用工具がない場合、下手に浚わずにロックタイト(222番?)で固めて下さい。
3.重要事項:5000kmごとに完全オーバーホールをして下さい。

4.緩まないかって? ベッティーニが使ってるんだから、大丈夫です!
(--;)
ロックタイト? 5000km?・・・・。要するに、緩むのが前提なわけね・・・・。
大体さぁ、ベッティーニが使ってるから大丈夫ってあぁた、メカがステージごとに面倒を見るプロと、素人を一緒にされてもねぇ。この言いぐさはテキ屋のタンカ売の世界に近い。
まぁ、耐久性を犠牲にしても軽さと剛性を追求しました、というのはある意味、あっても良いかも知れないけれど、普及価格帯のミラージュから最高級のレコードまでいっせいにこんなシステムにしてしまって、プロと同じ手間暇かけて素人も使え!ってのはかなり無茶苦茶な話だと思うけどなぁ。
シマノだって同じことで、未だにDURAACEにコンパクトを造らないとか13T始まりのスプロケットを造らないとか、どこか素人をないがしろに、というか「俺たちの造るものを使え」という感覚があるように思えてしかたがない。
メーカーを支えているのは少数のプロもしくはそれに準じるエリートたちではなく、自転車で楽しく遊んでいるたくさんのど素人たち、なんですよ。世界を席巻している大メーカーの皆さんは、きっとそれを知らないんだと思う。

以前の記事 新しい記事