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新しいパーツやメーカーの噂、非力なローディーの試乗記、複雑怪奇なパーツの互換性をクリアする方法etc・・・。自転車雑誌やプロショップでは相手にされないお話を集めてみました。随時更新します。
ただし、あくまで「噂」と「裏技」です。眉にツバを付けてお読みください。安全のためには「裏技」はお試しにならないほうがよいか、と(^^;) 思います。
(2009/1〜2)

<スペア必携>2009/1/9
朝練メンバーが相次いでLOOK595をオーダーしました。
ルック(LOOK)のカーボンフレームは、しなやかさと剛性を兼ね備え、私たちのような素人でも十分に乗りこなせる大変守備範囲の広いフレームです。剛性一辺倒のフレームがあふれる中、大変貴重な存在だと思います。
595のエンドを見てちょっとびっくり。写真の通り、取り付け部とハンガー部の境に深い切れ込みが入っていて、繋がっているのはわずか数ミリしかありません。落車はもとより、倒しただけでも運が悪ければポッキリいってしまいそうです。実際、ツール・ド・沖縄に出場した仲間が落車の際に折ってしまいました。
これだけ深い切れ込みを入れているのは、わざと折れるようにしているということです。エンドが折れて力を吸収することで、高価なフレームを守っている、という次第。
この手のフレームを扱うプロショップは、必ずスペアエンドを在庫しているとはいえ、オーナーは、スペアを一個、ポケットに忍ばせていたほうがよさそうです。

<イタ車の精度>2009/1/9
右の写真をよーくご覧ください。
何かヘン? そーですね。変速機の羽がチェンホイールと大きくずれてますね。直付け用台座が狂っていて、どう調整してもまともに取り付けられないとのこと。
とあるイタリア製超高級鉄フレーム。ここまで極端なのも珍しいですが、芯がちゃんと出ていなかったり、パイプがひずんでシートピンが甘いものなど、結構見かけます。
この台座の狂いはちゃんと直るそうですが、いずれにせよ素人の手に負えるものではありません。何せ、台座が取り付けられているパイプの厚みは1mm以下しかないのですから。
最近、クロモリフレームが人気なのだとか。カーボンやアルミの太いフレームを見慣れた目には、クロモリパイプの細さ、スマートさが新鮮に映るのでしょう。オーナーの方も、遠方まで足を運んで手に入れられた由。
閑話休題。
通販で買った自転車の修理、メンテを断るプロショップが増えています。
もしこのフレームが通販での入手だったら修正を引き受けてくれる腕の良いプロショップを探すだけでもひと苦労。売ったところに文句を言って引き取らせるはめになるかもしれません(引き取ってくれればいいけどね)。
高級フレームでもこういうことがあるんですから、趣味の自転車と通販、ってのは相容れないものだと感じます。

<5台掛け>2009/1/24
いつぞやご紹介した愛車を納めているラック、1つに付き4台掛けが標準ですが、結構余裕があるように思えます。
全部を同じ高さに吊ると確かに、隣同士あたりそうですが、高さを入れ違いにすると幅を詰めることができそうなので、試してみるとかなりスペースが節約できました。
4台掛けのところに、もう1台、計5台掛けにしようとメーカー(カブトhttp://www.kabuto99.com/index.html)に問い合わせたところ「ロードレーサー5台程度なら、保証はできないけれども多分大丈夫ではないか。万一パイプが曲がっても補強は可能」という返事。吊り金具とタイヤ受けは1セット5250円で別売りができる、とのことでした。
で、2セット購入して取り付けました。これで8台だった収容能力が2台分増えて計10台になりました。
今、7台は組んでかけていますから、あと3台、どーしますかね。(^_^;)
ちなみにこの他、通勤短足号は玄関横、ソラオお散歩号(ビアンキ)は駐輪場に鎮座ましましております。
m(_ _)m

<オタク養成本>2009/2/7
とあるところで発見して、思わず買ってしまいました。
自転車専門誌「New Cycling」の1979年5月臨時増刊号「スペシャルメイドサイクル総覧」の復刻版。(AB判296ページ)
取り上げた自転車は、ランドナー、スポルティフから小径車、ロード、ピストにいたるまで約300台。国内だけではなく、フランスでも取材し、ルネ・ルスやサンジェ、、フォリスなどのフランス車やトーエイ、アルプスなど国内のオーダー車がずらりと並んでいるのは壮観、かつディープな本であります。これだけ集める根気と熱意と執念には敬意を表します。そーいやNambeiもありましたね。
所々に掲載されている当時の広告も、時代を感じさせて大変興味深い。丸石エンペラーの1ページ広告には石野眞子ちゃんが微笑んでおりますぞ。
ところで収録されている自転車は、車種もサイズもブランドも部品も千差万別ですが、良く似た雰囲気を持っていることに気が付きます。
「シャープ」なんです。ランドナーやキャンピングでさえ、そうした雰囲気をまとっている。造り手とオーナーのセンスが良くなくてはこうはなりません。
センスを磨くにはどうしたらよいか。何より格好良い自転車を数多く見ることが一番です。骨董品と同じ。その意味でもこの本は役立ちそうです。だからといって、磨いたセンスが世の中の役に立つかというとぜんぜんそんなことはないのだけれども。ちなみに、この本、体裁からしたら目ン玉飛び出るほど高いです。

<MTBに700C>2009/2/11
クライン(KLEIN)のMTBに付いている車輪を良くご覧あれ。ブリヂストンの新しいロードタイヤでお分かりのように700Cなのです。
MTB標準のホイールは26HEという規格で、700Cを付けてもブレーキシューの位置が合わないため、実走は不可能です。オーナーは通勤用に走りが軽快な700Cを履かせたかったとのこと。
で、探し出したのがこれ。写真のブレーキ、シューの取り付け部分を上下に調整できるようになっているのでMTBに700Cを取り付けることが可能になったという訳。
元々は小径車のインチアップ用に考案されたものらしく、台湾製で20K以下で入手できるそうです。造りも丁寧で格好もそこそこですが、付け根の部分がいかにも華奢で、何か不安。
「そのうち、根元がポッキリ逝くんじゃないの」つたら、オーナーは「平地の通勤用だから、だいじょうぶでしょ」と話しておりましたがね。

<金と銀>2009/2/15
バーテープの色を何にするか、結構悩ましいですね。
黒や白を巻いておけば大体外れはないけれど、ありきたりで面白くない、とおっしゃる方に、写真のような「金」「銀(ってか、まんまクロームメッキ)」はいかが?
どうやら最近流行しているようで、ルック、チネリ、デダからこうした色のバーテープが発売されています。
新しいものも古いものも、とにかく変わったもの目立つものが大好きな南米朝練メンバーにとって、格好のおもちゃですな。(σ- ̄)
手前のLOOK595は、フレームに金色のラインがあしらわれておりシャマルと相まってさっそく「キングギドラ」と呼ばれておりました。
ファッションは20年周期で繰り返す、といわれます。そう言われてみると、'80年代後半に流行したド派手なビニール製バーテープが、形を変えて復活しただけかもしれませんね。
ところで、これらのテープ、コルク製のに比べて大変滑りやすいです。「金」は少しはマシですが、「銀(クローム)」はツルンツルンなのでレースやイベントでは使わない方が無難。
何よりも、お天道さまの光をやたらと反射して、周囲に迷惑をかけそうです。
m(_ _)m

2台のMaster Olympic>2009/2/22
フェラーリレッドのマスターオリンピックの再生が無事に終了し、先日の初心者講習会で初乗りをしてきました。
当時のクロモリフレームとしては硬い部類に入るのだろうけれど、踏み出しが軽くパリッとした感触です。驚いたのは30km/h半ばからの掛かりの良さ。ストレスなくグイグイ進んで、あっという間に40km/h半ばに達します。コースがほぼ平坦で、初心者の皆さんと一緒でしたので脚が売り切れるような状況でどうか、は次回以降に持ち越しですが、ハテ、私の記憶にあるマスターオリンピックって、もっと重い硬さでゴツゴツしていたような・・・・。と思って、講習会後に何人かの仲間に試乗してもらったところ、同様の印象でした。
普通のマスターオリンピックを持っている仲間は、フロントの突き上げ感、ゴツゴツ感がかなり緩和されているのに驚いていました。
彼のマスターオリンピックと比較対照して、いくつかのことに気が付きました。
一番大きいのがフォークの違い。写真左がタンゲパイプ、右が通常のコロンバスパイプです。タンゲのは上部がやや膨らんだ形状なのに対して、コロンバスのは膨らみがなく真っ直ぐにしています。タンゲの方がパイプの厚みが薄いのかもしれません。ゴツゴツ感の違いの原因はこの辺りにありそうです。
さらに、ハンガーも通常のは上部にハンガーとダウンチューブ側の付け根をつなぐヒレが付いています。これだと剛性がかなり上がり、ウィップも減るでしょう。タンゲ版はオーダー品ですので、非力な日本人向けにヒレのないハンガーを使ったと思われます。これが引きずり感のない軽快な感じを生む理由のひとつでしょう。
ともあれ、同じフレームでもパイプやちょっとした工作でこれだけ乗り味が変わる、ということを改めて認識しました。
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