プレミアム焼酎として有名な「村尾」の蔵の標準酒。最近は変わったかも知れませんが、杜氏でもある社長が一人で販売まで面倒を見ていた、というくらい、小さな蔵だそうです。
ふくよかでしっかりした味わいが「村尾」とそっくりで、多少こちらの方が荒っぽい感じがします。麹米が違うらしいのですが、まぁ芋の磨き方も「村尾」の方が丁寧なのでしょうかねぇ。
本来、これが2K、「村尾」は3K程度で買える酒。それが一方は本来の10倍近く出さないと買えない酒になり、こちらは普通に手に入る。おかしな話ですな。
知り合いの食品関係の若旦那は「焼酎は腐らんでしょう。日本酒にプレミアは付きませんから」と言います。確かに。蔵からまっとうな値段で出荷されたものが、どこかにストックされて流通量をコントロールされ、異常な高値を呼ぶ。
最近はだいぶ落ち着いてきたようですが、踊らせる業者が悪いのか、踊る消費者が悪いのか、どちらにせよ理解に苦しむ話です。
薩摩茶屋 村尾酒造合資会社(薩摩川内市陽成町8393番地)
2010/1/31

なかむら」を造っている蔵の標準酒。最近は黒麹で仕込んだものもあるそうですが、これは昔ながらの白麹。上に紹介した「薩摩茶屋」と同じで上級の「なかむら」とよく似た味わい。でも多少どっしりとして、私の周囲ではこちらが好み、という人間が多いようです。
この焼酎のうまさを「飲むと体の力が抜ける。フワッとなる」と表現した御仁がいます。言い得て妙。近年、醸造技術が発達して様々な味わいの焼酎ができるようになり、それぞれにうまいけれども、「だれやめ」ってこーゆーことだ、と教えてくれる焼酎はそうはありませんぞ。
質より量、ビンボー人ばかりですいません。
m(_ _)m
玉露 有限会社中村酒造場(霧島市国分湊915番地)
2010/1/31

天翔宙問わず語らず名もなき焼酎など、上質な焼酎を次々に売り出している小さな蔵の標準酒。ごくぬるめの湯で割ると、ほっこりと甘く、豊かな香りが口の中に広がります。
私のような酒飲みは、磨き抜かれた高級品よりもこっちの方が口に合うみたいです。これがごく普通の値段で手に入るんだからね。ここのところ、高級品から離れて各蔵の主力商品いわゆる標準酒ばかり飲んでます。このページに紹介した3銘柄もそう。だけど、いずれも大変においしく、蔵の実力がよく分かります。
考えてみれば、ほんの10年ほど前は今みたいにひとつの蔵がいくつもの銘柄を出すなんてほとんどありませんでした。南泉、三岳、さつま寿、八幡・・・・みんなその蔵の標準酒、でありますな。
薩摩の誉 有限会社大山甚七商店(指宿市西方4657番地)
2010/2/6