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鹿屋市の東(って、町村合併のせいで今は鹿屋市なんだけど)に位置するのどかな農畜産地帯、串良町柳谷集落で造っている焼酎。この地区、サツマイモと土着菌を活用して村おこしを実践、収益を地元住民に還元するというユニークな試みに成功したことで有名です。take offの原動力がこの焼酎。これが評判を呼び、村が潤うことになりました。
確かに、大隅の焼酎らしい軽やかさの中に、しっかりとした甘みと癖の少ない香りで、大変に飲みやすい焼酎です。生産量も少なく、なかなか手に入りにくい焼酎ではないでしょうか。
ところで、「柳谷」がなんで「やねだん」になるのか。
これについては「九州方言考」(読売新聞社刊)に故夏目漠氏が面白い話を書いています。
薩摩弁の特徴として@語彙に国語のそれと違ってまるっきり見当のつかぬものが多い--これはわかりますな。んで以下
A組織の音分子を抜き取ったり併合したりして短絡化するB促音法を濫用して短気に縮めるC拗音法と発音法も過度に用いる--などを挙げているのであります。これらの結果「やなぎだに」は現地の発音では「やねだん」になってしまう、というわけ。 |