|
五輪代表、競輪初の学士選手、画家。
そしてケイリンが世界選手権に正式種目として採用される影の尽力者として知られる終戦から高度成長期までの日本自転車シーンを語るに欠かせない人物の著書。
ヘルシンキ五輪代表に内定しながら家庭の事情で断念し、黎明期のロードレースや競輪界のエピソード、戦後の怪人、薩摩治八郎との交遊など読みどころが満載。特に、黎明期の競輪界の雰囲気、社会的背景も含めて、ですがこれは一読の価値あり、です。
正直なところ、文筆の専門家ではないので冒頭からしばらくは退屈ですが、(これは本人、というより編集者の怠惰)我慢して読んでいくと、どんどん引き込まれていきます。
絶版になっているようですが、図書館などで見つけられたらぜひ読んでみて下さい。歴史を知る、ってことはどんな分野であれ、一番大切なことだと思いますよ。 |