MASI。数あるイタリアのチクリの中でも知る人ぞ知る老舗です。日本では、なぜか九州は福岡・南米商会が90年代から2000年代半ばまでオーダーを受けていました。発注する数は年間10本前後と決して多くはありませんでしたが、このフレームを何本も見ていると、自転車の奥深さ、面白さを改めて認識させられます。

MASI近況2007
朝練常連メンバーの一人が、出張ついでにMASI工房を訪ねてきました。おっさんどもが自慢するMASIに触発されての訪問です。あいにく英語の分かる娘さんが不在で、こちらは英語、あちらはネイティブ、おまけに東京五輪銀メダリスト(4000mチームパシュート)のカルロ・ランカティ氏が遊びに来ていた、ということで身振り手振りで国際親善を果たした、ということであります。
(^。^)
したがって技術的、またはオタクを満足させるような話にはなりようがなかったと言うことですが、ちょうどファリエロのフレーム(1947年製)のレストア中で、これの説明には気合いが入っていたらしい。「このホイールが付くんだ」とばかりに吊したホイールを見せるアルベルトの写真があります。とてもうれしそうで、自慢げだったとか。
写真だけでは分かりませんが、レストアはパイプの付け替えでしょうか、BBのラグワークは新しいもののように見えます。これはきれいですねぇ。ヘ(^o^)/
ちなみに現行品の話ですが、クロモリフレーム(ラグ付き?)は1500ユーロでオーダーできる、そうな。現時点で南米ではオーダーを受けておりませんが…。
楽しいひと時を過ごした常連おやじ、来年もイタリアに行くそうなので、もしかすると新作が拝めるかも…。(^▽^ケケケ
写真にTigクロモリとアメリカ向けのMILANO SPORTSが写っています。小さくて分かりにくいですが、少なくとも仕上げの手間はかけているようにみえますね。
2007/3/27
写真はこちら

超絶!1/8 Masi Integral
models01.jpg (133342 バイト)1/8サイズのMasi Tig Integral です。自転車のミニチュアは結構ありますが、ここまで造り込んだのは見たことがありません。
作者は福岡市在住の会社員。かつて建築模型などを手がけていたことがあるそうで、今でも休日を利用してワン・オフの模型を作るのが楽しみだとか。
ちなみにこの模型は作者の友人所有のMASIがモデル。フレームは銅パイプ、後はピアノ線やレジンなどを使っているそうな。
チューブラータイヤの質感、ニュークリオンのハブ周り、本物と同じ13−23Tのスプロケット等々驚くばかり。これを見た社長は思わずブレーキレバーを握ったのでした。
車輪を組んでちゃんとセンターを出すためにわざわざ治具を組むほどの力の入れようで、作業時間は優に100時間を超える、とか。
興味がある方は、愛車の1/8模型をオーダーしてはいかが? ただし、作る側からすれば実物と同じぐらいの値段じゃないと引き合わない、ってのがクリアできればですが…。
more pictures
making
1/1 Tig Integral
2007/6/19

MASI終焉
アルベルトのMASIが2011年、アメリカ・ハローバイク(HARO BIKES)にブランドを譲渡し歴史にピリオドを打ちました。アルベルトも御年69歳。引退、ということですね。イギリスからのお客様が持ってきていただいた季刊雑誌「Rouleur」第25集の特集で知った次第。遅ればせながらご報告申し上げます。
アメリカン・MASIもHAROが商標権を持っていたようなので、以後「MASI」ブランドは米・伊統一され、どのようなものであれHARO製の自転車が全世界でMASIのロゴで売られることになります。
2012/1/21
追記(:訂正)
ごめんなさい。雑誌に載っているのは「譲渡について協議中」まで。確定したかどうかは、これから調べなければなりません。流れは変わらないとはいえ、素人でもやらんような勇み足をして申し訳ありません。
2012/1/22