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新しいパーツやメーカーの噂、非力なローディーの試乗記、複雑怪奇なパーツの互換性をクリアする方法etc・・・。自転車雑誌やプロショップでは相手にされないお話を集めてみました。随時更新します。
ただし、あくまで「噂」と「裏技」です。眉にツバを付けてお読みください。安全のためには「裏技」はお試しにならないほうがよいか、と(^^;) 思います。
(2004/12〜2005/4)

<コンパクトクランクは来たけれど>2004/12/1
カンパ・コンパクトクランク初回入荷分が到着しました。48×36T−170mmで右350g、左170g。計520gの超軽量。チェンリングの固定ボルトは六角ボルトじゃなくて星形ボルトなのね。
(*_*)
仕上げは、大変きれい。最初のカーボンクランクからすれば信じられないぐらい。ノウハウがたまってきたのでしょうね。これならたいていうるさい人でも大丈夫でしょう。
・・・・さて。問題はどうやって使うか、だな。新しいMASIカーボンフレーム用のつもりだったのに、当分お預けになりそうだもんなぁ。
(-_-;)

<アメ車が元気良い>2005/1/2
今、サンデーライダーが乗るなら「(特定の(-.-))アメ車にしなさい!」と自信を持って答えるでしょう。それほどイタリア車と差がついているように感じます。
お勧めするのはトレック、スペシャライズドそしてレモン。スペシャライズドの話は以前ここにも書きましたが、最近乗って驚いたのはレモンの良さ。鉄もしくはチタンとカーボンの組み合わせで絶妙の乗り味を出してます。詳しくはいずれ、ですが。
現在、これらアメリカのメーカーはギミックに走らず基本的な性能をきちんと追求して、値段も安いしひと頃に比べてはるかに乗りやすくなっているし。パイプ(フォーク、ステイを含む)を曲げて目先を変えることに奔走して(るように見えるけどなぁ(-.-))、工作は雑になる一方で値段ばかり高いイタ車は、そのうちに淘汰されまっせ。そん時に「資本力に負けた」って言い訳はなしね。

<競輪ですら・・・・>2005/1/2
昨年末、フレームビルダーに回状が回っております。
内容は「おめーら、まじめに造らんかい。ここんとこいい加減な細工のおかげで、上がりが減ったやんけ。どう落とし前つけるんじゃい」って(いかん、ギャンブルレーサーの影響強すぎ! でも、あの漫画、よく雰囲気を伝えてるよね)。
信じられないことですが、ラグやエンドの脱離が3件連続したそうな。全部違うビルダーでそれなりに知られているところと新しいところ。うち2件は落車によるものですが、確かにパイプが硬くなっているから落車の衝撃も激しいとはいえ、外れるなんて。プロが長く使ったから、という言い訳はなし。彼らはそんなに使い倒しませんし、問題の部位は何年使おうが外れちゃぁいかんところ。
脱脂不足とか、手を抜いているとしか考えられない。プロへの供給でもこれですからね。アマチュア向けは推して知るべし。こんな所はいくらうまいこと言っていても信じてはいけませんよ。

<ふかふかの絨毯>2005/2/13
スペシャライズドのフルカーボンフレーム、Roubaix-proが南米商会にテストバイクとして置かれています。試乗して同社自慢の乗り味を試してもらおうという趣向。さっそく冬練で使わせてもらいました。糸島半島を巡る3か所の丘を含む平地基調の70kmのコースです。気が付いたことをいくつか。ただし、齢50、身長の割には重量級のおっさんの「かけっこ」乗ったレベルであることをお忘れなきよう。

1.抜群の乗り心地

路面からの突き上げをほとんど感じない。結構な速度で路面の不整を通り越しても、なぁんか下の方でゴトゴト言っておるといった感じ。これまでに味わったことのない感触でした。
2.加速性能の良さ
踏み込むと、すぐにスピードが上がってくれます。アルミフレームのように、ガツン!とくるのではなく、一見もったりしていると感じてしまいますが、路面の追従性がいいための勘違い。

3.安定した操縦性
登り下りとも全く不安なく走れます。挙動が安定していてビクともしません。

4.足の切れ目が縁の切れ目
乗り心地にだまされて、身の程知らずに速度を上げていくと(って上げられるんです)。とたんに足が売り切れました。試乗した時は、だいたい40kmあたり、1時間ちょぃでおしまい。こうなるとBBが足を跳ね返して二進も三進も行かなくなってしもうた。基本的に大変硬いフレームであります。
私より遙かに力のあるメンバーもやはり試乗したのですが、それほどひどくは感じなかったようで、これは力さえあれば関係ないことでしょうが。

5.DURA10の変速性能
トルクがかかっていようが何だろうが関係なく、ほとんどショックも音もせずに変わるものすごさ。

6.DURAホイールの出来の良さ
縦横ともに剛性が高く、まっすぐ回る感じがします。

ともあれ、大変出来の良いマシンに違いない。それにも増して、これをフレームセット200Kちょっとで売って、高価なバイクを試乗用として提供してしまうという販売戦略が取れるということに感心します。今のイタ車じゃぁ考えられんわなぁ。

<ギア比考・1>2005/2/27
18Tの効用
Roubaix-proに乗って、改めて感じたのが18Tのありがたさでした。10速DURA12T〜26Tというギア構成なので、18Tがない。おかげで小さな起伏の連続する平地をオヤジの足で無理して食いついていくシチュエーションだと、19Tでは足が回りすぎる、さりとて17Tにすると重たくて回らない。という場面の連続だったのですな。
んでギア比を計算してみると・・・・。
表はチェンホイール52Tの場合です。
  ギア比 差分 軽くなる 重くなる
13 4.0000     7.69%
14 3.7143 0.2857 7.14% 7.14%
15 3.4667 0.2476 6.67% 6.67%
16 3.2500 0.2167 6.25% 6.25%
17 3.0588 0.1912 5.88% 5.88%
18 2.8889 0.1699 5.56% 5.56%
19 2.7368 0.1520 5.26% 10.53%
21 2.4762 0.2607 9.52% 9.52%
23 2.2609 0.2153 8.70% 13.04%
26 2.0000 0.2609 11.54%  
左の表で一目瞭然ですが、17Tから19Tまで、ギアを上げても下げてもほぼ一定の比率で変化するんですな。これがつらい場面で我慢できることにつながるわけであります。
  ギア比 差分 軽くなる 重くなる
12 4.3333     8.33%
13 4.0000 0.3333 7.69% 7.69%
14 3.7143 0.2857 7.14% 7.14%
15 3.4667 0.2476 6.67% 6.67%
16 3.2500 0.2167 6.25% 6.25%
17 3.0588 0.1912 5.88% 11.76%
19 2.7368 0.3220 10.53% 10.53%
21 2.4762 0.2607 9.52% 9.52%
23 2.2609 0.2153 8.70% 13.04%
26 2.0000 0.2609 11.54%  
一方で、18Tがない場合はごらんの通り17Tから19Tにチェンジしたら10%も軽くなる、19Tから17Tにチェンジするとほぼ12%も重くなることが分かります。そこだけガクンとくるというのは大変きつい。
だから10速で12T〜26Tというギア構成(9速なら12T〜23Tですな)では15T〜17Tを常用すれば比較的負担が軽い、という訳です。このギアを常用するのは相当力のある人ではないでしょうかねぇ。

<ふかふかの絨毯・2>2005/3/9
南米商会にテストバイクとして置かれているRoubaix-pro。私の後にも数人が試乗しています。はっきりと好き嫌いが分かれるんですね。要約すると・・・・
<好き>
◎乗り心地が、とてつもなく良い
◎踏めば踏むほど進む
◎剛性が高い
◎すごく坂を登る
<嫌い>
◎平地で進まない
◎へばると前へ進まない
◎もったりしている
◎軽いギアを踏んでも楽にならない

・・・・・てなところでしょうか。総じて、その人なりに力が余っている間は操れるようですが、さて、へばった時にその人の体力が如実に反映されるフレーム、のようです。
これは多かれ少なかれ、最近のフレームの傾向でありまして、このフレームも力のある人向きなのかも知れません。こーゆーフレームは、意識して重たいギアを踏まないと、というか重たいギアを踏めない人には、多分、辛いと思いますよ。

<Fulcrumが来た!>2005/4/10
話題の高性能ホイール「Fulcrum」が入荷しています。さっそく試すべぃということで取ってもらいました。このホイールにはカンパがかんでいると聞きました。現物を見ると、「かんでいる」どころかまんまカンパじゃねぇか(-.-)と思います。片側だけでシャフトを保持する機構に始まって、意匠こそ違うけどホイールバッグの造作なんてタグの付け方までカンパと同じ。
カンパブランドじゃなかなかできなかったシマノユーザーへの浸透をねらった戦略じゃないのかな?と思えるほどです。
ちょっと見るとマビック・キシリウムによく似ていますが、リム側が広く薄くなっているスポーク、2into1の組み方などなかなか特徴があります。
重量は実測前740g、リア900g計1640gと決して軽くはありません。これもあえて軽くしない理由が、多分あるのではないでしょうか。じっくり見ると講釈の垂れがいがたっぷりありそう。
タイヤが入荷次第、試してみるつもりです。

<Fulcrum試乗記>2005/4/17
17日、好天に恵まれて試走しました。南米朝練夏バージョンのフルコース(曲淵〜三瀬峠〜雷山林道〜長野峠〜糸島一周コース、平地12km〜登り12km〜アップダウン13km〜下り10km〜平地基調40km)という、なかなか歯ごたえのあるコースです。
ただし、毎度のことですが試乗したのが50のちんたらおやぢであることを前もってお断りしておきます。
1.スムーズな回転
きれいに真っ直ぐ回る感覚。かつてニュークリオンに初めて乗った時を思い出しました。うたい文句にも徹底的にホイールバランスに気を配ったとありますが、確かに自慢するだけのことはあるな。と。
2.乗り心地の良さ
これまで使っていたHyperonに比べてもゴツゴツした感じがしません。ただしKsyriumよりは硬い感じです。

3.非常に高い横剛性
まったくよれない。安心してコーナーリングできます(って大したスピードじゃないんだけどね)。剛性だけなら、HyperonやNucleon(旧)なんかと同等(以上?)じゃなかろーか。
4.高いエアロ効果
35kmぐらいからの巡航がはっきり楽です。向かい風でもスピードの落ちが少ない感じがあります。このぐらいのリムハイトでは考えられない。特殊な形状のスポークやニップル周りの工夫のせいでしょうね。
と、まぁほめてばかりのようですが、比較的重たいので緩斜面以外の登坂は私レベルでは辛い。傾斜が緩い時は意外に回るんですが、8%前後になるともーだめ。今日も「切れがないですねぇ。何か後ろに引っ張られてません?」と言われてバビューンと抜かれてしまいました。
これまでHyperonで楽をしていた分、重たいな、と感じる場面も何度かありましたが、体が慣れてくれば(急坂以外は)大丈夫でしょう。チョイ乗りで「まんまKsyriumじゃん」と漏らした仲間もおりますが、確かに、硬めのKsyrium、とイメージしてもらえれば近いでしょう。
カーボンホイールと違って、天候に左右されないのも下手くそには心強い。しばらくこれを使うことになりそうです。(しかし、いったいホイールが何セットあるんだろ? (-.-))

<ロングバルブを造ってよ>2005/4/17
根っからのチューブラー派ですので、Fulcrumもチューブラー仕様を選びました。タイヤは定番のCorsa-CX。耐パンク性能が抜群だし、重さその他もろもろのバランスを考えると、今のところこれ以外考えられません。
ところがいざリムに取り付けるとバルブが出ないんですな。エアが入れられない。エキステンションアダプターを取り付けるしかないんだけど、エアロホイールほどの高さはないので、やたら飛び出してどうにも格好が悪い。空気漏れも心配です。
もうちょっと長いバルブのチューブラーを造ってもいいんではないでしょーか。あと1cm長ければ大丈夫なのに。
ノーマルの完組ホイールもそこそこリムハイトがあるんだし、今の長さで一番似合うはずの平べったいパイプリムなんて絶滅しちゃったではないか。(-.-)

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