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新しいパーツやメーカーの噂、非力なローディーの試乗記、複雑怪奇なパーツの互換性をクリアする方法etc・・・。自転車雑誌やプロショップでは相手にされないお話を集めてみました。随時更新します。
ただし、あくまで「噂」と「裏技」です。眉にツバを付けてお読みください。安全のためには「裏技」はお試しにならないほうがよいか、と(^^;) 思います。
(2005/10〜2006/2)

<ホイール選び・2>2005/10/4
完組ホイール全盛に逆らうわけではありませんが、手組みのノーマルホイールのバランスの良さを改めて感じています。元気のよい間は、完組ホイールの剛性の高さに由来する加速感や高い巡航性能などを楽しめるのですが、いったん疲れてくるととたんに辛くなる。ゆっくり走ってもさして回復できません。これは、元気の良い間を楽しむ代償のようなものです。
これに比べて精度の高いノーマルホイールは、疲れてからが優しい。ごまかしが利くというと語弊があるかもしれませんが、まぁそんな感じに近い。どん!といく感じはないけれども、結構なペースで走れるものです。それに天候やコースを選ばないのも素人にはうれしい。
ただし精度が性能に直結していますから、上手な人が組んだものでないと十分な性能は発揮できませんし、リムの精度も性能を左右します。
この辺の話は、この次。m(_ _)m

<ホイール選び・3>2005/10/11
ノーマルリムしかなかった頃、「出始め(モデルチェンジ直後)のリムを買え」とささやかれていました。工業製品は、発売からしばらく経過して品質が安定してから、というのが通り相場ですが、リムの場合は当てはまりません。なぜか出始めが一番精度が高く、後になればなるほど精度が緩くなってくる。リムの形に仕上げる型がすり減ってくるんではなかろうか?
完組ホイールばかりになっても、この法則は変わっていない気がします。NUCLEONのWO(チューブラーが出てすぐに売ったけど)、チューブラーを発売直後に購入して使いましたが、いずれも3000km以上走って振れも出ません。2〜3年後のものはやや振れが出るのが早いようです。こんな例をいくつか見ているので、今主力にしているFulcrumも「大丈夫?」と心配する声もありましたけど、自信を持って出始めに購入しました。

<キシリウムを使わない理由>2005/10/11
ホイール道楽(自転車の台数+4セット+リムん組)、なんですが、完組全盛になってマビックの製品を使わなくなりました。ノーマル時代はSSCフェチだったのに・・・・・。
理由はハブがお粗末だから。造りもいかにも安物っぽいうえに、すぐガタが出る。カンパや現行のシマノとは比べものになりません。
最高級のキシリウムで、新品時にガタがあったという例すらあります。ヘリウムのころからマビックのハブはガタが出やすいと言われていました。年中プロショップに入り浸って、こんなのを見てしまうと使う気にはなりません。
ハブを重視しないのはマビックの方針らしくて、けっこうクレームがあるみたいですが、変えようとはしないらしい。専用工具が付いていますから「これで締めればいいじゃないか」ということみたい。プロショップならともかく、素人に回転部分の調整をさせる、という発想はいかんのじゃないかという気がしますが・・・・。

<レイノルズ953>2005/10/25
レイノルズの新しい鉄パイプを使ったバイクが、オーストラリアショーで発表されています。
鋼+クロム+ニッケルのステンレス鋼で強度が853より3割近く向上したにもかかわらずフレーム重量1000gが可能。パイプ中央はわずか0.3mmとか! これで鉄の乗り味を失っていなければちょっと興味あり(^。^)
レイノルズは素晴らしいパイプ(531、753、853・・・いずれも名品)を造るんですが、いかんせん生産量が少なくなかなか手に入りません。はてさて、今回のパイプに乗ることはできるのでしょうか?

<ステムを換えた>2005/12/17
メーンに乗っているLemondのステムを換えました。
それまで使っていたITM・Millenniumは、いつの間にかハンドルが下がってきてしまう。これは軽くて剛性があるので、仲間内でも結構使われてます。弱点の拘束力の弱さについては「これでもか、つぅぐらい締めなきゃだめですよ」と言われ、大抵強く締めるのですがダメ。そもそもたった4mmのボルト2本で締める構造に無理があると、自分の乗り方が悪いのを棚に上げて文句を言っております。知り合いでクランプがパッキリ割れた例もあるし・・・・。
新たに選んだDedaのステムは、ご覧の通り頑丈そのもの。ごく普通に締めるだけで用が足ります。
ともあれ、ステムとサドル(ピラーも含む)、ペダル、体に接する部分は軽さは二の次、何をおいても強さ、です。

<旧BORA改造>2005/12/24
8速時代の旧BORA(リムサイドにアルミを接着していないタイプ)は、踏み出しの軽さとエアロ効果で根強いファンがいます(σ(^^)も)。これを現行の10速もしくは9速で使うには、アメリカで発売されていたカンパ純正の専用カセットが必要です。日本では売られていません。
私はアメリカのショップから取り寄せたのですが、完売したらしく現在では入手不可能です。
で、ハブを現行品に入れ替えて使えるようにできないか。
試した仲間がいます。
BORAはスポーク16本ですので、標準的な32穴を使ってひとつおきにスポークを通せば簡単・・・と思っていたのですが。
いざ穴の位置を確認すると、標準とBORA用では左右がちょうど32分の1だけずれているんですね。
一生懸命に考えた末、スプロケット側は2本組なのに対して反対側はラジアルで張っているせいだと気が付きました。
実際に張ってみたところ、ラジアル側のスポークがちょうど対向するようには張れずほんの少しねじれてしまいます。
使用したハブは現行コーラス。元のハブより140gも軽量化できたという思わぬ副産物も付いてきました。
乗り味は近々試すことになっていますが、まぁ、大丈夫なのではなかろうか。
(^0_0^)

<ステムを換えた・後日談>2005/12/24
勝手にバーが回ってしまうのに困ってステムを交換した話は先にご紹介しました。普通に締めてがっちり固定される感触がはっきり判り、ひと安心なのですが、走ってびっくり。
剛性が格段に上がり、ハンドル回りの切れがダイレクトになったのです。ステムがひと回り太いのもあるでしょうが、立ちこぎでハンドルを振った時の感じからクランプ部分が広くて4本で留めていることも要因ではないかと思われます。
いやぁ、奥が深い。(--;)

<在庫のない総代理店>2006/2/4
某超有名イタリアン・チクリの熱烈なファンである朝練仲間が、そろそろ新車を、と物色し始めました。このブランドを扱うには年間3台以上を売ることが必要とかで、まぁこれはよくある話。ショップとしては取り扱う予定はなかったのだけれど、そこは常連のわがままを聞いてもらって第一候補のフレームを問い合わせたそうです。
返事は「フレーム単体売りはなし。完成車のみ。在庫なし。受注取り寄せ」なんだそうな。1.5Mになんなんとする超高級品だし、そんなもんだろうなぁ、ということで第二候補のキ・・・(--;)・・・。はと聞くと「フレーム単体売りは可。ただし受注取り寄せ。在庫なし」。
かつては何本かのルートがあったものを総代理店に集約したのに、そりゃなかろ?
マイナーなメーカーならいざ知らず、自転車雑誌なんかでさんざんっぱら持ち上げて宣伝しておきながら。一方でショップに対しては3台以上、なんてノルマを課して自分は在庫なしねぇ。人にリスクをかぶせて自分は背負わない、なんて、商道徳にもとるとは思いませんか?安いのならあるから、そっちを買えってか?

<おやじは商売の外>2006/2/4
50代後半の知人が久しぶりに新車をあつらえました。LEMONDの最高級品にDURAセットですがクランクだけはカンパ・レコードのコンパクトを選んでいました。
DURAにコンパクトクランクがあれば迷わず使ったらしいのですが、残念ながらシマノのコンパクトクランクはアルテグラクラスだけ。賛否両論あるDURAのクランクデザインとはいえ、やはり品質感も下のクラスと全く違う。おまけにアウターが50Tしか選べない。クランクは自転車の”顔”でありまして、ここの質感が自転車のイメージを大きく左右します。その辺を理解していないのか、関係ないと思っているのか・・・。
ついでに言えば、リア・スプロケットのギア比も13T始まりで18TのあるレシオはアルテグラクラスからでDURAには設定なし。いつぞやギア比考で書いた通り、力のある人は18Tより小さいギアで十分間に合いますが休日にかけっこをするレベルのおっさんたちには使いこなせない。
こうした例を見るにシマノは、DURAは実力のあるレース指向の人用でかけっこレベルのおっさんはアルテグラで十分だろうという考え方のようですね。
自転車、それもロードレーサーが世界的なブームなんだそうだ。福岡でもずいぶん増えました。特徴的なのが40代も半ばを過ぎた男性がためらいもなく超高級品をオーダーしていること。速く走るのは無理だけれども、遊びなんだから良いものを選びたい、ということです。
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1.ここ10年のがんばりが効いて、ようやく景気も回復した。
2.若い頃にバリバリ働いて、少しは休みも取れるようになった。
3.子供も手を離れて自由な時間が持てるようになった。
4.まぁ自転車を買うぐらいの小金には不自由しない。
5.健康志向バリバリ。
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こんな層が確実に増えているんですけどねぇ。

<カーボンフレームの内情1>2006/2/27
カーボンフレームは、近々供給が需要に追いつかなくなるだろう、という観測が業界に流れています。
根拠はアメリカの環境意識の高まり。某アメリカ有力自転車メーカーの使うカーボンクロス、風力発電のブレード1枚分より少ないんだそうな(あれ、1枚がン10mありますので)。
で、かの国がほんの少し原油の浪費を反省して、風力発電にちょっと目を向けただけでカーボンクロスが逼迫する、という次第。
で、カーボンクロスを製作できるメーカー、と言えば・・・・・(続く)

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