さて 東京・日本橋から京都・三条大橋まで53の宿場を経由する旅を、現代でどう実現するか。
皆さんもご承知の通り、東海道は今でも日本の大動脈であって、途中、自転車なぞ走る余地もない、というところも多いのが現状です。
そこで詳細なコースについてはDr.Kと、同行する助さん格さん八兵衛に風車の弥七が鳩首謀議(*^_^*)中であります。残念ながらお銀さんがおりませんが。ともあれ、コース設定が大変な難問であることは間違いなし。まず下敷きとなる「企画書」をご紹介しましょう。まだ初年度しか固まっておりませんが、大まかなことは分かるかと。


2011年10月(初年):日本橋(東京)→府中(静岡)175km
初日:福岡→東京(前泊)
(編者注)この企画をやろうと思うと、まずスタート地点に向かうのがひと仕事。このあたりは遠い九州在がハンデですな。まぁその代わり、メンバーに東京支部の皆様がたくさん参加しそうなので、悪いことばかりではありません。
2日目:日本橋→箱根(97km)
日本橋を早朝に出発。歌にもあるようにかつては日本橋を七ツに立っていた。七ツとは大体午前4時頃(注1)である。まあそれは無理だから午前7時頃に出よう。この日は見所が多い。箱根はこの街道で一番の難所である。箱根峠846m。芦ノ湖湖畔の宿に泊まろう。
3日目:箱根→府中(78km)
富士山を右手に見ながら走ろう。特に薩?峠(注2)は絶景である。由比宿では名物の桜エビを食べよう。今回は、府中宿で終了。最後に駿府城趾を見ていこう。福岡へ。

2012年秋(2年目):府中(静岡)→宮(名古屋)171km
初日:府中→浜松(79km)
(編者注)旅程を考えると前泊なんでしょうね。
2日目:浜松→宮(92km)

2013年秋(3年目):宮(名古屋)→三条大橋(京都)144km
初日:宮→土山(滋賀)83km
2日目:土山→三条大橋61km

〆は京都観光ですね。

注1
当時の時刻は、日の出と日の入りを基準にした不定時法ですので、現代の時刻を当てはめようとすると季節によって大きなずれが生じます。日の出が遅い冬至のころが午前4時、日の出が早い夏至のころなら実に午前2時、ということになってしまいます。まぁ1刻がざっと2時間(これも季節で変動する)なので、この幅まで考えると実におおらかな時代だったと。これで何の問題も起きないんだから、社会の進歩って何だろうね。
注2
「さつた峠」。静岡県清水市っと、合併して静岡市清水区だな。由比〜興津間の太平洋に面した難所を迂回するために開かれた峠道。急峻で細い峠道は、それでも箱根、大井川と並ぶ東海道の難所には違いなかった。ここから富士山を望む絶景を描いたのが歌川広重「東海道五十三次」の「由井」。