黄金千貫を丹念に選別して甕で仕込み、木樽蒸留して古酒とブレンドするなど手間暇かけた焼酎。上品でスムーズな味わいに仕上がっています。私のように、くどい方が味わい深い、なんてヘソ曲がりには、軽すぎてロックでちょうど良い気がしますが、ネットなどでは大変に人気なのだそうな。
濱田酒造は、明治元年創業の大変歴史のある蔵。「海童」、「福金山」など数多くの商品を次々に発売しています。串木野の焼酎、といえばしっかりしたコシとコクがあるものが多く、この蔵の他の焼酎はそうした味わいのものが多いのですが、これは別。ま、どのような味わいにするか、現在の進んだ技術をもってすればいかようにでもなる、ということでしょうか。
薩州 赤兎馬 M田酒造株式会社 (いちき串木野市西薩町17-7)
2009/10/7

どこぞで「焼酎の吟醸」って話を書きました。良い原料を徹底的に削いで良い部分だけを使い、良質な水と麹で醸して蒸留でイモの油分を徹底的に取り除く。すると大変さらりとした癖のない味が生まれます。
日本酒の大吟醸が、水のような口当たりになるのと同じ。これもそれと似た雰囲気を持っています。麹もイモのようで、さらにサラっとした感じがして、ここまでくると焼酎というよりリキュールに近いかも知れない。
もちろん味わいの多くを負っているイモの油分が全くと言って良いほど感じられないので、湯割りでのんびりと飲む、ってのは似合わない。ロックか何かでさらりと飲むのが似合うでしょうね。都会人向き。
吉助(白) 霧島酒造株式会社(宮崎県都城市下川東4丁目28号1番)
2009/10/17

強烈な名前とは裏腹に、さらりと軽い上品な味わい。これも湯割りよりもロックか生で飲んだ方が似合いそうです。
創業明治27年の歴史ある蔵ですが、当代はそれまでのタンク仕込みを一切やめて、すべてを甕仕込みに切り替えたそうです。多大な費用をかけて、手間のかかる手法をあえて取り入れるのは大変な決断だったでしょう。少量多ブランド展開がしやすいカメ仕込みの特長を生かして、次々に新製品を開発、東京などで注目されているようですね。
花と蝶 有限会社白石酒造(いちき串木野市湊町3138)
2009/10/17