経験値:亀の甲より年の功>
通勤短足号U新調は、あくまで「日本一速いビルダー見習い」氏の練習台とするのが目的ですので、経験値を上げるための特殊工作てんこ盛りとなりました。
そのひとつがこれ。
ビール片手に仕様を決める際(こんなことしてるから、支離滅裂になるのだが…)、ビルダー見習い氏が
「一本バーだとシフトレバーが遠くないですか? ステムシフトにしません?」
確かに、シフトレバーをステム周辺に付ければいちいち下に手を伸ばさなくてもいいし、ちょっと変わっていて面白い。ただし、そんな部品はどこにもないので台座からワンオフで造らねばならん。
あーでもないこーでもない、と知恵を絞ってアウター受けを加工して造ることに決定! お手本は30年ほど前のプジョーのミニサイクル。
実際の加工には毎度お馴染み、社長の知恵を借りて無事に形になりましたが、およそありとあらゆる自転車を見てきた二人だから、こうゆう発想と現物が出来上がるんですな。並みのショップじゃこんなこと考えもつかんでしょ。
いや、マジで。
2010/10/9

センス:自分に一番欠けているもの、だな>
フレームが形になるのと同時進行で、色やメッキのことを決めなければなりません。好きな色があって、これ! と決まっているならともかく、そうでないとこれが悩ましい。
美的センスには全く自信がありません。
メッキについては迷いなし。最近では珍しいクローシートをきれいに見せたいので、シートステイは全メッキ、バランス上、チェンステイとフォークも同じ処理で塗装は前三角パイプのみとなりました。
問題は色。メッキが映える、が条件ですからソリッドで濃色の方がよい。赤みの勝った濃い海老茶(ワインレッドかマルーンか)、紫っぽいダークブルー(大昔のBRM、ダン・ガーニーのイーグルF1なんかにあったね)、ちょっと青みの挿したモスグリーン(ブリティッシュ・グリーンね)などでさんざん悩んだ挙げ句、ブリティッシュ・グリーンに決定! タミヤが良い雰囲気の色のスプレー缶を出してるので、このスプレー缶をフレームに同梱して発注、なかなか雰囲気の良い色に仕上がりました。
2010/10/16

経験値2:苦労はいつか役に立つ(と思わんとやってられん)>
「日本一速いビルダー見習い」N氏に、是非にとおねがいしたのがご覧のクローシート。俗に二本巻きと称される処理です。シートステーがトップ、シートチューブの接合部を鳥のかぎ爪(claw)がつかむように被さっていることからclaw sheet。ってわけ。
こういう形状のラグや小物はありませんので、これもワンオフ。
N氏、シャチョーの知恵を借りて、部品を手作りして形にしてくれました。これ、しっかり左右対称にしたうえに、先端がほんのわずかの間を保ってきちんと揃ってないと非常に見苦しくなります。ロウ付けにもひと工夫ふた工夫必要で、経験値がグンと跳ね上がったようです。が、当人は「どうやって造ったかって? もう忘れました」ということで、これをお願いしてみたい方は、やり方を思い出してもらうために相当な料金が必要になると思います。
へ(^o^)/
 2010/10/16