持ち主に愛され、可愛がられていたバイクも長い年月のうちに壊れ、また、朽ちていきます。なかには良い持ち主に恵まれないままプロショップの隅で眠ったままのバイクもありましょう。
こうしたバイクのフレームが、何本か私のもとで復活の時を待っています。
狭い我が家にそうそうたくさんは置けないとは思いながら、何かの縁があっての邂逅です。ピカピカの新車時代、オーナーに愛されていたころの姿に少しでも戻してあげたい、と思っています。

・・・・というわけでやっぱりおフランスものは少ないですねぇ。変速機はSIMPLEXなら入手可能なので、これは良し。絶望的なのはハンドル周りとスプロケット、チェン。シートポストもおフランスなんぞとんと見なくなりました。某商会でSIMPLEXが発掘されたことがあるのですが、あの時、分捕っておけば良かった・・・・。
☆α==(・・#)パーンチ

<毒食らわば何とやら>2008/2/9
70年代から80年代にかけてランドナーやスポルティフが好きだった人ならみんな知っているユーレー・ジュビリー(HURET JUBILEE)のカンパ台座アダプター付きフルセット。フレーム外しの事実上新品です。
ユーレーは、フランスの大変古い自転車パーツメーカーです。変速機が良く知られていますが、お国ではハブやクランク、フリーやブレーキなども製造していたようですから、日本のシマノのような位置付けでしょう。
ロングツーリング、キャンピング用自転車に数多く使われたアルビーを始め変速機だけでもたくさんの種類がありました。その中でもジュビリーは、特別の高級品でした。
ユーレーは、'80年代にドイツの総合機械メーカーザックス(Sachs)にセディス(Sedis)、マイヨール(Maillard)などとともに吸収されました。ザックスはその後、自転車部品部門のみをスラム(SRAM)に売却しますから、スラムはユーレーの遠い子孫に当たるといえないこともない。
こうした経緯もあり、このJubileeは今でも大変な人気です。新品はめったに出回りませんし、小振りで軽く、格好が良いのでスポルティフやランドナーに似合うため、オークションなどでは、中古でも大変な高値で取引されています。
それはともかく、何でこんなモノが手元にあるかというと、天気の悪い日の夕方、自転車屋にたむろしているとろくな事はない、という話です。入手経路自体は内緒。
\(^O^)/ギャハハ

<デカール>2008/3/1
フレームを再塗装したので当然の事ながら、どこで製作したフレームかが分かるシール類がありません。
昔のフレームで、ヘッドマークは金属で出来たアルファベットの「C」をロウ付けしたケルビム独特のものですので、適当なシールでごまかすわけにはいきません。
幸いなことにケルビムを製作している今野製作所は、今でも昔と同じロゴでスポーツバイクを造り続けています。分けていただけるかどうか問い合わせたところ、快く1,500円で分けていただきました。
アルコールに浸して転写する式の「デカール」です。メーカーによってはシール式のものとか型紙を当てて塗り込む式の所とかやり方は色々です。マージ(MASI)などは年代によってやり方が違う上にロゴ自体が何度も変わっていて、古いものは工房にもないといいます。
長期入院中のマージやいつかレストアを目論んでいる モゴモゴ などやっかいなことこの上ない。難しいものです。

<足りないものは2=パイプリムは(超)貴重品>2008/3/30
リムはGP4でいいや、と思っていたのですがハタッ と気付いたのが、あれはハードアルマイトがかかっていて濃い灰色なのね。
せっかくピカピカのマキシカーを使うのに、と社長に指摘されてリム探しを始めたのですが・・・・。
第一希望はスーパーチャンピオン(SUPER CHAMPION)のアルカンシェル(ARC-EN-CIEL)ですが、残念ながら在庫なし。ネットにもめったに出ないし。代わりに変なものを発掘してしまいました。左のフィアンメ(FIAMME)は330g、細身で台形のピスト用です。
右のニジ(NISI)は、何と! 200gしかありません。もちろんこれもピスト用です。さすがに体重60kg後半の人間が、一般道路で乗るリムではないのでありがたく拝見させていただくだけにとどめておきました。
ところで、NISIと言えば、もう30年ぐらい前の話ですが、組んでもらって帰る途中、ブレーキをかけた途端車輪がつぶれた、とか、下りでフルブレーキングした途端、弾けてスポークの張力で内側につぶれた、などという、まぁ都市伝説のたぐいでしょうが、まことしやかに噂されたものです。
でもこれを見ると、ホントにあったんではなかろーか、と思ってしまいます。