2010年夏
昨夏、四国行でめでたく日本一周を完結させた平田先生。今夏は、一周の途中でお付き合いが復活した旧友のお誘いでその友人が居を置く静岡に遠征しました。前回車で同行した旧友お二人とドイツ青年(壮年?)の3人を交えた道中となりました。
8月13日「静岡県の山と海」(佐久間町〜川根本町〜御前崎)147km
朝6時に外へ出ると、T君が散歩から戻ってきたところだった。おいしい空気の中4人で天竜川の赤い吊り橋まで行く。
朝食も一杯食べ、T君の奥さんに作っていただいた昼食用のおにぎりを2つバッグに入れて、車組より先に8時出発。 天竜川沿いの大井橋を右折すると秋葉ダムに向かう快走路。トンネルを抜け、目印の高さ9mの灯ろうを左折して秋葉橋を渡り県道286号線(鮎釣東雲名春野線)に入る。気田川に沿って走る1車線の道路だが勾配がなく車もほとんど来なくて走りやすい。数人のロードレーサーとすれちがう。
10kmほどで国道362号に突き当たり、しばらくすると本日最初の合流場所にしている大天狗の面に、ほぼ車と同時に到着。
車組の3人は、千頭という所からアプト式鉄道や大井川鉄道の蒸気機関車に乗る予定だ。鉄道も魅力的だが、今回も自転車の走り優先でそちらはあきらめ、御前崎までの一人旅である。勾配の緩やかな川沿いの道を上流に向かう。11時になったので脇に見えた通行禁止の赤い橋のたもとで昼食(おにぎり2個)とする。近くにバス停があったので時刻表をみると平日のみ1日3便だ。
ここで昼食にしたのが正解だった。しばらくは自販機も民家もなし。そのうえ勾配10%前後の登りになり20分ほどもがくこととなる。
しかし意外に早く峠の頂上に到達して、標高が640mしかない事がわかり納得。そこからは、山間地に広がる壮大な茶畑である。山間地は日照時間が短く、霧が自然の覆いとなり昼夜の温度差が大きい。こうしたおいしいお茶の栽培に適した自然条件に恵まれているから、日本有数の川根茶が生まれるのだろう。
実際に走ると地図とは感覚的に違って、境川ダムで右折と思ったがそのような景色が見えずに看板(標識)に従い国道473号線に入る。軽トラックについて走り、タイミングを見計らって道路を聞こうとするがうまくいかない。ほとんどの車が国道をはずれてダムの上の道路に行くのでそちらに行ってみる。すると、そこは塩郷ダムで、ちょうどダムの職員とおぼしき人が出てきたので御前崎方面を聞いてみる。曰く、国道473号はアップダウンがあり多少遠回りになる、県道64号の方が走りやすい、と教えてくれる。
車は多いが確かに路面が良く快走路だ。途中、若者車を誘導しているので何事かと思ったらバイクの事故だった。道路脇に負傷した人が寝ていて人だかりができていた。救急車のサイレンが聞こえたのでそのままパスし川根温泉道の駅でひと休みしながら車組と連絡をとる。
アイスクリームやラムネでくつろいでいると汽笛がしたのであわてて見に行くとSLが走っている。急いで写真を撮るが、煙だけしか写っていない。後の祭だ。がそのSLに、千図の駅でS君とアン君が乗ったのだ。

県道を走るように教わったのに、方向的にどうも東に行くような気がしたので橋を渡って、また国道に戻ったのが間違いか? 川は海の方に流れているはずなのに、道路はやけに上り下りがある。
思わぬ出来事に、精神的に切れそうになるが好きでやっているので誰にも当たれない。金谷辺りでは道路が曲がりくねっていて、道路標識だけでは非常に分かりにくい。 自分のカンは当てにならないしナビは持っていないので、自転車の人や信号待ちの車に何度も聞いたがぴんとこない。
なんとなく迷いながらも国道473号線のバイパスに出るが今度は車が少ない。道路が立派過ぎて自転車で走っていいのかな?と思ってしまう。 そうしているうちに目標だった御前崎"なぶら市場"に到着。 車組の到着まで時間に余裕があるので灯台に行くがちょうど午後4時で閉門となる。
今日の宿泊地「ペンションクロワッサン」に3人よりひと足先にチェックイン。シャワーを浴びるがリュックを車に置いている為着替えがないので仕方なく浴衣のみでくつろぐ。しかしパンツをはいていないとスカスカで物足りないものだ。当日の宿泊客は3組10名、夕食は豪華フランス料理とビールにワインで幸せな気持で倒れるように眠ってしまった。

本日の走行データ
D:147km
T:6h20m
A:23.1km/h
M:57km/h