編者注その2
臼転坂 三島市。塚原新田〜市山新田間にある箱根旧街道。由来については記述の通り、臼が転がり落ちる、の他に牛が転げたから、という説もあるそうな。
柿田川 富士山の雨が浸み込み、わき出した清水町伏見の「柿田川湧水群」が源流の清流。1.2km先で狩野川に合流する大変短い川だが、湧水量は1日70万トン〜100万トンにも達し東洋一の規模。環境省が選定した「名水100選」やJTB主催の「日本の秘境100選」にも連なっている。もちろん国指定天然記念物。
平作地蔵尊 「鍵屋の辻の決闘」の主人公、渡辺数馬の妻「およね」の実家。父・平作が命と引き替えに仇の河合又五郎の消息を聞き出したという伝説。
鍵屋の辻の決闘 岡山藩士、渡辺数馬は、同僚・河合又五郎に弟を殺される。脱藩して江戸に逃げた又五郎。(殺された理由とかすぐに仇が取れなかった理由とかはややこしいので省略)。
数馬は剣豪・荒木又右衛門の助太刀を得、4年後の寛永11年11月7日早朝、伊賀国上野の鍵屋の辻で待ち伏せ。仇討ちを成し遂げた。この時、仇又五郎は護衛も合わせ総勢11人、数馬側は又右衛門の門弟2人を加えた4人だったと言われる。これを大げさにしたのが、講談などでおなじみの荒木又右衛門の活躍譚。
田子の浦にヘドロ 1960年代から1970年初めにかけて起きた公害問題。一帯には大小合わせて150もの製紙会社が操業しており、廃水を海に垂れ流しカドミウムや鉛、水銀等を含むスラッジがヘドロと化して硫化水素ガスの発生、悪臭や魚介類の大量死などを引き起こし社会問題となった。これを取り上げたのが東宝映画「ゴジラ対へドラ」。
廃水を垂れ流した大手4社と防止策を怠った県の責任を追及する住民訴訟も起きている。(訴訟の内容や結果はとってもややこしいので自分で調べてね)。
富士のお山が蓄えた豊富な水で製紙業が栄え、人々は豊かになって景色を愛でる余裕ができたころにはかつての絶景は見る影もなくなっていた…という哀しい物語。
五十嵐歯科医院 国指定文化財。大正3年に民家を洋風に改造して歯科医院を開業したもの。窓ガラスを多くはめ込んだ開放的な外観は洋風、中は和風で「擬洋風建築」と呼ばれるそうな。
静岡市清水区蒲原3-23-3

由井正雪の紺屋 江戸初期の軍学者。3代将軍家光の死の直後、浪人救済などを掲げて幕府転覆を謀るも密告にて露見、自刃した。慶安の変。この紺屋が生家。
正雪、といえば横山光輝の「伊賀の影丸」を思い出すなぁ。白土三平の「忍者武芸帳 影丸伝」や「カムイ伝」などと並ぶ忍者漫画の名作、ですぞ。
モンテ・ゾンコラン イタリア北西部、アルプス山系に属する。標高1750m。厳しい山岳コースの舞台としてジロ・デ・イタリアにたびたび登場する。3か所から登れ、どれも平均斜度が10%前後だが、もっとも有名なオヴァーロからだと10.5kmの上りの平均勾配が11.2%、3〜8km地点の平均が15%、最大では22%勾配があるというドン亀には想像を絶するコース。