鹿児島のお隣、熊本県南部は球磨焼酎の産地として有名です。米を原料としていてまるで清酒のような吟醸香を持ちさらりとした味わいの焼酎です。
そうたくさんの種類を飲んでいる訳ではないので、詳しくはありません。が、これはバナナとリンゴの香りが際立っていて、ぬるい湯で上手に割ると超辛口の日本酒、と言われても分からないかも知れない。
独特の麹を使い減圧蒸留で雑味を取り除き、料理と一緒にいただいてもケンカしないようにと考えて造っているとか。でも単独で飲んでも十分においしい焼酎です。
萬緑 合資会社松本酒造場(熊本県球磨郡あさぎり町免田東347-3)
2010/2/13

ほたる」を造っている蔵の一般酒。ですが、どっちがうまいか、と訪ねられると困る。こちらも甘味が強く、口当たりはあくまで柔らかく、どこか軽くてやさしい感じがします。さすがに「ほたる」ほどさらりとはしていませんが、これは好みの問題で、のんべぇはこちらの方を好むかも知れませんな。
名前の由来は、国の重要伝統的建造物群保存地区になっている武家屋敷群から。7つの庭園は国の名勝にも指定されています。広々と畑が広がる肥沃な土地で育った質の良いイモときれいな水が、うまい焼酎を生み出しているのでしょうな。
生産量は少ないし、決してメジャーではないけれどこの蔵の実力はたいしたものだと思いますよ。
知覧武家屋敷 知覧醸造株式会社(南九州市知覧町塩屋24475番地)
2010/2/13

封を切ると、干しブドウのようなきれいな果実香がクン、と立ちます。垂水一帯の酒らしい、柔らかく軽いのですがしっかりとしたボディがあって秀逸な焼酎です。
この蔵も、復活組。昭和初期の創業ですが、1973年から生産をやめ2004年に3代目当主が新たに山奥に蒸留所を造って生産を再開しました。杜氏の吉行正己氏は2009年に現代の名工に選ばれています。
この焼酎も一時、東京で人気が出て品薄になりましたが、最近は焼酎ブームも沈静化したようで、割と手に入りやすくなりました。いい傾向ですなぁ。
八千代伝 八千代伝酒造株式会社 (垂水市新御堂鍋ケ久保1332−5)
2010/3/27